大江戸妖怪物語


神門「釛に伝えなきゃ」

僕は布団から立ち上がろうとしたが家の場所がわからない。
住所を聞かなかったことを後悔する。

こうしている間にも釛の命が危ない。

僕は慌てて家を飛び出した。母さんが呼び止めた気がしたが、気にせず走り続ける。

とにかく、釛にさえ会えれば、それだけでいい。

甘深楽にいる可能性があったので、甘深楽を訪れた。しかし、いない。

小豆「どうしたの、神門?」

アズ姐が僕を心配そうに眺める。

神門「釛が、危ねぇんだ。連続殺人犯に殺されるかもしれない」

息を切らしながら話す。アズ姐は一瞬目を見開いたが、すぐいつもの顔に戻った。

小豆「そう、あの子が・・・」

アズ姐は俯いて話す。

神門「そういえば、この前聞きたい事があったんだ。綿飴みたいな埃って存在する?」


その瞬間、アズ姐の動きが止まった。

小豆「綿飴みたいな埃・・・」

アズ姐の声は微かに震えていた。

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