大江戸妖怪物語
小豆「・・・さぁ。知らないわ。神門くんは、釛を探しているの?」
僕は黙って頷く。
神門「・・・彼女は」
アズ姐はそこまで言って、口を閉じた。
目を泳がせて、考え込み、そしてまた口を開いた。
小豆「彼女は・・・殺されないわ」
僕は目を見開く。
神門「この状況で何言ってんの?!アズ姐!これは一刻を争う事態で「殺されない」
アズ姐は強い声で僕を遮った。
小豆「犯人が彼女を・・・殺すことはない。殺せるはずがないのよ」
アズ姐の声は、いつもの声では無かった。なにか、そう、もう一人のアズ姐が話しているかのようだった。
神門「アズ姐・・・?何を言って・・・」
アズ姐はハッとした顔をした。
小豆「あ・・・違うッ!えっと・・・何と言うか・・・、ほら、例えば頭で想像した事が現実になったりとかすることあるじゃない?だから、・・・うん、そう思わないほうが無難じゃない??」
アズ姐は慌てた様子で説明する。
神門「アズ姐・・・ありがとう。そういう思いがあったなんて・・・。でも、僕は釛を探してくるよ」