先輩とあたしと苺オレと(仮)
購買のおばちゃんは忙しそうにお金と商品を交換している。

「苺オレとカフェオレ!」

あたしは前の人におばちゃんが渡した瞬間に叫んだ。

「ごめんね、今ので苺オレ売り切れちゃったの」

おばちゃんはあたしの前に買った人を見ながら言った。
あたしもおばちゃんにつられてその人をみた。

「……っ!」

先輩!!!?

苺オレを片手にチラッと振り返る先輩。

こんな近くに先輩がいたのに、なんで気づかなかったんだろ…

「カフェオレだけでいい?」

おばちゃんの声にハッとする。

「あっ!カフェオレ2つでお願いします」

何がいいとか考えるほどの時間はなかった。

まぁいいか。
カフェオレも好きだし。

「220円ね」

お金と交換でカフェオレ2つを受け取った。

人ごみからぬけるのも一苦労。

「ねぇ」

やっとの思いで人ごみからぬけたあたしに誰かが声をかけた。
< 7 / 11 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop