先輩とあたしと苺オレと(仮)
ゆっくりと振り返った瞬間…

ドキッ

なんて胸が騒がしくなった。

「……ぇ?」

なんで、先輩が?

「苺オレ、君だよね?」

「あ、えっと…」

あの憧れの先輩があたしの目の前にいるだけでドキドキするのに…
今あたしに先輩が話しかけてくれてるなんて…
心臓が破裂しそうだよ。

緊張しすぎて息するのでさえも苦しい。

「違う子だったかな?」

困ったように眉をハの字にする先輩。

「最後の苺オレ、俺だったみたい。女の子が見てたから、苺オレほしいのかなって思ってさぁ…」

君かなって思って声かけちゃった。

なんて困ったように頭をかく先輩。

「あ、あたしです」

「え?」

「苺オレ買おうとしたのあたしです」

咄嗟にでた言葉。

困り顔の先輩を見てたら、言ってしまったんだ。

「ほんと?よかったぁ」

先輩がふわっと笑った。

その笑顔反則です…
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