空耳此方-ソラミミコナタ-
「じゃあ……何しようか?」
克己の呟きにまた腕を組む。
秘密と言ったら、何をするだろう?
そう思った克己は、夜更かしして、その間にやるようなことを思い浮かべた。
例えば、こっそりおやつを食べたり、読みかけの本を読んでしまったり、工作の続きだったり――
と、そこで何かが引っ掛かった。
その何かをはっきり確信すると、ゆっくり顔を上げて二人を窺う。
やっぱり……これいいんじゃないか?
透くんも動かずにすむし、大変なことではない。
二人の顔を交互に見ながら、おずおずと切り出した。
「ねぇ、特に何も出来ないし、宝物もないからさ」
「やっぱり、なんにも出来ないよな」
「いやいや、そうじゃなくて」
項垂れようとした途中で止まり、疑問符を浮かべる透。
同様に玲子も「何?」と聞く。
「僕たちの秘密基地なら、チームの名前を決めようよ! 宝物は後で持ってくればいいんだ」
きょとんとした透と玲子は顔を見合せ、声を上げて笑いだした。