どうしても。
えっ!



私の目の前には彼がいた。





小さな子供と隣には、おくるみに包まれた赤ちゃんを愛しそうに見つめる女の人。



彼はその赤ちゃんの頬を撫でている。
愛しそうに   。




早く立ち去らなければ、でも身体が動かない。
このままじゃ気付かれてしまう。




トントン。



私の肩を叩く人がいた。



「あの~。」 


「えっ?わたし?」



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