本と私と魔法使い
「そ。なんつーかさ、怒られた側からしたら、都合良くて良いんだけど、それって寂しいことなんだよね、…ケンカのあとに向き合うのって鬱陶しいけどさ、そういう時にわかる事があるんじゃね?」



「へー、かっこいいー」

私がそういうと、笹木が照れ笑いしながら、

「ま、だから、俺は千亜と話したいんだよね」

「ふーん」


笹木はすごいな。どんなに突き放されても、自分から放さずに、向き合おうとする。

私…は、
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