本と私と魔法使い
「どうしたの…?」

一階の窓ガラス二つが不自然なほどきれいに割れて、破片があちらこちらに飛び散っている。

「急に窓が割れたの…!!…ねぇ?」

「本当、最悪…。危ないじゃないっ」

まわりにいた女子数人が口ぐちに文句を言う。ざっと見た限りでは大怪我をした子はいないようだ。


「ていうか、爆発みたいだったよね」

「爆発?…どういうこと?」

私が聞くと、みんな首を傾げて、


「わかんない…、衝撃強すぎて、なんかあやふや」


女の子が痛そうに顔をしかめる。

「頭痛かったら、保健室行った方が良いよー」

そう声をかけて、私は辺りを見回す。
何にも無い…。あるとしたら、ガラスの破片くらいか。


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