本と私と魔法使い
「セーフ…ッ」

「何がセーフよ?部室に行ってたあたしのが早いとかおかしいでしょうが‼」


谷村の隣に座った私は曖昧に笑って返した。

「ね、千亜は?」

「まだ来てないみたい…あ、来た…千亜、こっち」

谷村が手を振ると千亜も気付いたらしく、手を振って私の隣に座った。


「遅くなちゃったぁ…」

「どーしたのよー?」

「…岡田先生に捕まっちゃってさー」


うそ。私が岡田先生と話してたんだから…。
千亜はいつも通りの笑顔でそう言った。

何で、ウソつくの?


ー…
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