本と私と魔法使い
「これが俺たちの仕事。サリサの意思により“化ケ物”にされた人間の始末」
和泉の顔は見えなかった。泣いてるような気がした。
「サリサは変わってしまったんですの。あんなに、優しかったのに。何かを求めて、力で足掻いてる」
アイリスが悲しそうに言った。
「体のいい“人殺し”だよ、これは」
そう、あれは人間だった。紛れもなく。
和泉の顔は見えなかった。泣いてるような気がした。
「サリサは変わってしまったんですの。あんなに、優しかったのに。何かを求めて、力で足掻いてる」
アイリスが悲しそうに言った。
「体のいい“人殺し”だよ、これは」
そう、あれは人間だった。紛れもなく。