本と私と魔法使い
そんなことを思っていると彼は凄い剣幕で私に詰め寄る。

「は?
馬鹿じゃねぇの!?
お前さ、図書館の看板見えなかったか?!
清掃中って書いてあっただろうが!!
それともお前は日本語すら読めない馬鹿なのか?!
アイリスも、勝手に出て来て勝手なことすんのやめろ」

うわ、凄い勢いで馬鹿にされたような…。
この綺麗な男はさっきから私を馬鹿にしすぎじゃない?!


お姉さんーアイリスは、怒られたのに全く動じず、くるん、とその場でヒロインのように回って言った。

「やだぁ、王子ってば冷たいですわ。そんなところも大好きですけれど」

アイリスの喜び様に彼は呆れて何も言えないのか手で顔を覆った。
心強すぎでしょ…




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