みーとそーすの恋愛事情

もちろん避けることもできないまま…激突。

「いたたたた…あ!ごめんなさい!大丈夫ですか?」

すると衝突のせいで転がっていた男子は急に起き上がって

「うー…いって…。だ、大丈夫で…す。あ、田宮…さん?」

え?私の名前…

「えっと、どこかでお会いしましたか?」

すると彼は一気に顔が赤くなって

「え!?マジで!?…うわぁー!すいません!」

と走って生徒会室に入って行った。

なんか悪いことしちゃったかなぁ…。でも知らない人だったし…

背が小さかったから多分1、2年生かな?

でも何で私の名前知ってたんだろ。


生徒会室に入るとほとんど全員揃っていた。

「結城君、まだ間に合う?セーフ?」

「お!美依ちゃん遅いじゃんか!まだ大丈夫っ!じゃあ始めまーす」

はぁ、なんとか間に合ったなぁ。

結城君は愛海の彼氏さんで生徒会長もやってるの。やっぱり、愛海となんかあったのかなぁ…?

「美依ちゃん何かあったの?おでこ赤いし」

「えっ!?うそ、恥ずかしいー!実は今そこで知らない男の子とぶつかって…」

「へぇ、どんな子?」

「えっとー髪の毛がこげ茶で身長がすごく低いの。目が大きくてねー」

「ふんふん、たとえばこんな感じの?」

「あっ!そうそう!まさにこんな感じ…え?」

「…美依ちゃん、こいつは美依ちゃんのクラスの副代表だよ…」

えっ!えええ!どーしよ!知らなかった!

「ちなみにずっと隣に居ました。」

うわぁ、私すごい失礼だー!しかも、すごいショック受けてる!

「ご、ごめんなさいっ私…」

「あぁ…別に気にしてないからいいよ…」

絶対気にしてるー!本当にすいません!この状況どうすればいいのー!?

青ざめている私を助けるように結城君は

「そこの二人さ、ちょっと職員室行ってプリント取ってきてくれない?」

と生徒会室から私と彼を追い出した。


「ふー、ようやく気付いてもらえたみたいだね、奏輔。」


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