Tolie.
「 ・・・優斗さん? 」
呼んでも、返事はなくて、
出かけたのかなって思ったけど
知らない部屋に1人、残されると
不安で仕方ない。
何もすることがなくて、
私にできることがなくて、
髪を拭きながらソファに座った。
これといって特徴のない
家具の少ないシンプルな部屋。
必要最低限の物がそろった一室。
──────心細い。
大きな不安に押しつぶされそうで
怖くて怖くて、怖くて。
膝を抱えて、ぎゅっと目を瞑った。