Tolie.
「 どうしたの? 」
頭に乗っかっていたタオルの上に
優斗さんの温かい手が置かれる。
まだ少し濡れた髪を拭くように
手を動かされて、顔を上げたら
私服の優斗さんが目の前に居た。
「 ・・どこに行ってたんですか? 」
口をついて出た言葉に自分自身
驚いていたけど、私より優斗さんが
驚いていて、
「 なんでもないです 」
”ごめんなさい”と視線を落とした。
「 別に俺は、いいんだけどさ? 」
グイッと、腕を引っ張られて
至近距離で顎を持ち上げられる。