Tolie.




「 どうしたの? 」




頭に乗っかっていたタオルの上に
優斗さんの温かい手が置かれる。
まだ少し濡れた髪を拭くように
手を動かされて、顔を上げたら
私服の優斗さんが目の前に居た。




「 ・・どこに行ってたんですか? 」




口をついて出た言葉に自分自身
驚いていたけど、私より優斗さんが
驚いていて、




「 なんでもないです 」




”ごめんなさい”と視線を落とした。




「 別に俺は、いいんだけどさ? 」




グイッと、腕を引っ張られて
至近距離で顎を持ち上げられる。






< 192 / 445 >

この作品をシェア

pagetop