Tolie.
「 帰らない理由は分かった。
まぁ、状況からしても逃げるのを
諦めたっていうのも分かったよ。
けど、二つだけ分からない 」
私を見下ろす優斗さんの目は
冷たくて、感情がないような
見下したような目だった。
相変わらず手だけは温かくて
優しいからもっと戸惑う。
「 一時、龍一に対して愛情を
抱いたって聞いたけど本当? 」
──────────ああ、これは、
「 痛みも苦しみも、全ての感情から
逃げた結果がそうだったの? 」
軽蔑を表してるのかな。
この目は、私を軽蔑してる。