短編集
「俺は桜葉御幸だ暁とは野球でちょっとな」
御幸君は何故か苦笑いをしていた。
「中学からバッテリー組んでたんだよ。俺ピッチャー御幸はキャッチャー」
「へぇー。」
「んで依紗那、何度か見かけるそっちのやつは?」
なぜか無言で固まっている唯を指さす。
「去年のクラスメイト。」
はっと我に返った唯が慌てて自己紹介する。
「し、白石唯です!ソフトボール部です」
「白石さんねーよろしく」
「こ、こちらこそ!」
唯は腰を90度曲げて言った。
「それで暁君何か用?」
「ん?あ、忘れるとこだった。今週の日曜日暇?」
また遊びにでもいくのだろうか。
「うん。」
「じゃさ出かけようぜー御幸と御幸の連れと一緒にさ」
今度は二人きりではないらしいが遊びにいくことは合っているらしい。
「無理言ってすまんな」
御幸君が急に謝った。
「わかった。」
「サンキュー白石さんもくる?」
「とてもありがたいお誘いですがその日は練習試合組んでいるんで」