短編集
唯はものすごく悔しそうに断っていた。
「そうかならしかたないな」
「どこに行くの?」
「んーまだ決まってないかな?御幸どうする?」
「わからん桜に聞いてみないと」
桜?誰のことだろうか。
「あーそうかあの体じゃ遊園地とかは無理だよなー」
「まぁ決まったら連絡入れるよ」
「了解。というわけで依紗那、詳しいこと決まったらまた話すよ」
「わかった。」
「んじゃ呼び止めて悪かったな」
「気にしないで。また明日。」
「おうじゃーな」
暁君は自転車にまたがりさっそうと帰っていった。
「俺寄る所あるから失礼するよー。えっと依紗那さんと唯さん?」
目で私と唯を順に確認するように見る。
「うん。また明日。御幸君?」
「さようならです桜葉さん」
「おう、じゃまた明日なー」
御幸君は私たちが立ち話をしていた所のすぐ目の前の家に駆け込んでいった。
この家の2階グラウンドが見渡せると思う。
ん?女の子が2階から見ていた気がするけど今は見えなくなってしまった。
あれが桜さんかな?
ま、日曜日になればわかるかな。