大人的恋愛事情
 
私を裏切り簡単に捨てた男なのに。



本当なら許せないはずなのに。



黙ったままその顔を見ることなく、服を脱がせ着替えさせる私を、圭はジッと見つめていた。




脱がせたスーツをハンガーに掛け、部屋着に着替えた熱が38度以上ある圭をベッドへと連れて行く。



「久しぶりだな」



ベッドに入り、枕に頭を置き少し幸せそうな顔でそんなことを呟く圭。



「繭の匂いがする」



そう言われてやっぱり動揺する私は、その言葉を無視して聞く。



「なにか食べたの? 薬飲むのに……」



「そば食いたい」



「え?」
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