好きで、好きで、好きで、私が私じゃ、無くなる。〔完〕
なんとなく彼のレジに並んだ。


彼は、顔色ひとつ変えず、淡々と仕事をこなしている。


私の番が来て、しかし何も変わらずただレジを通す。


「あ、あの、昨日は、ありがと」

どうしてこんな奴にお礼なんて言ってるんだろ、私。


しかし和希は何も言わない。

私がムスッとして、少し強めに小銭を台の上に置くと、ようやく和希は顔を上げた。


「お前、淳の女か?」




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