好きで、好きで、好きで、私が私じゃ、無くなる。〔完〕
「屋上の鍵って開けっ放しなの?」

「違う違う。仲良かった先輩が合鍵作ってて、卒業したときにくれたの」

まるで自分ちのように、美紀は、クマのキーホルダーをつけた鍵をポケットから出した。

慣れた手つきでドアを開けると、溜まっていた日差しが一気に降り注いだ。


一面の青空が広々としたコンクリートをすっぽり包み込んでいる。


高台にある校舎からはぐるっと街並みを見下ろすことができた。


「うわあ……」


髪が風に気持ち良くなびく。


「学校にこんなところがあったなんて」



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