君を護れるのは俺だけだって信じてるから【BL】


「……何?」

「ん?トランプ」


答えながら兄ちゃんは箱からカードを取り出し、何度も切りだした。

それを見ながら、最近の事を思い出した。
今みたいにいきなりトランプをどこからか取り出しては俺に一枚引かせる。

兄ちゃんと、父さんに母さん。
そう君と、おじさんおばさんまでも何故か会う度に差し出してきていた。

思い返してみればそれは丁度、俺が転んだりし始めた頃からだ。
何の遊びなんだろう、流行り何だろうかと不思議に思っていたけど、今ならわかる。


これは、俺の運の悪さを確かめるためだったんだ。


ちなみに昨日まではカードを引くたび、ジョーカーを引いていた。
だから手品の練習でもしているのかと疑った事もあった。

そしてそれは、兄ちゃんと手を繋いだ後でも同じだった。
今ジョーカー以外を引いたなら、さっきの行為には大きな効果があったという事になるだろう。



いつものように差し出されたそれから、一枚を選び出す。


今までで一番の時間をかけて。
さながらババ抜きの最後の勝負の時のように。



そして俺が引き当てたのは…………。

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