夫婦ごっこ
「ずいぶん お洒落してるな。」

背中まで伸びた髪の毛を カールしてると
恒くんが声をかけてきた。

「そう?でもひさしぶりなんだもん。
人がたくさんいるところへ行くの。」

「そうだよな。楽しんで来いよ。」

「ありがとう。ごはんは……。」

「そんなのいいよ。コンビニでも行くし 気にすんな。」

恒くんの言葉にまた テンションもあがる。

鏡の中にいる私はひさしぶりに輝いてる。
結婚式以来だな。

店に出る時だってほとんどナチュラルだし
髪の毛だってひっつめてるし

今日は用意していたつけまつげも……
昔つけてた時は上手くつけれたんだけど
悪戦苦闘して・・・・やっと完成。


私だってまだまだ若い
今どきの同じ年の子たちがしてるファッションを
やってみたい願望がある。

目のまわりを黒いアイラインで囲む。

「うわ~~すっごい目力だ。」

いつものしょぼくれた薄い目が
ここだよって主張してる。


  みんなビックリするだろうな。

リビングに行くと 恒くんが雑誌を落として

「誰だ~~」って大げさに驚いたから
爆笑した。
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