夫婦ごっこ
結局せっかく作ってくれたのに
お粥の匂いにまた 具合が悪くなった。

「病院行くぞ。」

「いいよ。なんでもないって。」

「食べなれなきゃダメだぞ。明日病院やってないんだから
午前中行って点滴してもらうぞ。
したらすぐよくなるんだって。」

恒くんは強引に私を近くの総合病院へ引っ張っていった。

「うわ 混んでるわ。」

私は受付をして恒くんに 終わったら迎えにきてと言った。


「じゃあ DVD借りに行ってるから
電話よこして。」そう言って恒くんは駐車場から出て行った。

先に尿をとって
一時間待ってやっと名前を呼ばれた。


「大浦さん 大浦 紅波 さ~~ん。」

もうすぐこの名前じゃなくなるんだなって…
複雑な思いになっていた。

先生の前に座った。

「吐き気がするんですね。熱は少し微熱だね。
ところで大浦さん…生理は順調かな?」

「生理ですか?いえすごく不順なんです。」


「一度婦人科にも行ってごらん。」

「はい。」

「でも今回は産婦人科だね。」

「え?」

「カルテ回すから・・・・・。」

「あの 先生?私は風邪じゃないんですか?」

頭を殴られた気がした。

「つわりだね。不順だから気づかなかったんじゃない?
前の生理いつ?」

私は携帯を出して 先生に伝えた。

「いつも一カ月とか…遅れるのも
しょっちゅうなんですけど………。」

  嘘でしょ・・・・・。
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