夫婦ごっこ
うまく恒くんには伝えたから…明日までは
食欲がなくても大丈夫だろう。

月曜からは仕事もあるし何とか
この具合の悪さをやりすごせられそうだ。

ベットに入っても眠れなかった。



  中絶か…出産か……

この決断を誤ってしまったら私だけじゃない
この愛の結晶まで不幸にしてしまう。


どうしたらいい?
朝まで一睡もできなかった。

目覚めて飛び起きて リビングに行った。

「行ってくるよ。食べれたら 食べて。」

プリンとみかんゼリー

冷蔵庫に種類変えてたくさん並んでいた。

「恒くんったら……。」

不思議にこの二つだけは胃の中にツルンと入って行った。


[おいし~~い~~。」

恒くんの優しさに涙が出る。


一番報告したい人に 隠さなきゃいけない
こんな大切なこと……。


時間はないのに……
答えが見つからなかった。
< 333 / 346 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop