キミ色季節。【完】
―――…運命のピストルが鳴った。
3走のあたしは
1走の紗耶香も2走の若菜ちゃんもいつも以上に黙って見てなんかいれなかった。
「紗耶香ーっ!!」
大嫌いだけど、
紗耶香の応援だってした。
「若菜ちゃんっいけるよーっ!」
若菜ちゃんのスピードのノリと
あたしの調子を考慮して
早めにリードする。
「っはいっ!!!!」
完璧なバトンパスだった。
バトンを受け取ったあと
「杏香さんっ!がんばーっっ!」
確かに若菜ちゃんの声が聞こえて
「はいっ!!!!」
「―…っ!友ちゃんいけーーーっ!!」
最終走者の友ちゃんに
バトンをつないだあとは
無我夢中で叫んだ。