穢れなき雪の下で
友達という距離も、とても儚くて――


だけど、臆病な俺は、他に彼女を繋ぎ止める術をしらない。


身体を使わず、気持ちを伝える術をしらない。


二人の体温を奪うように、急激に雪は濃くなっていく。


子どもだったら、サンタクロースは間違いなく来てくれると小躍りしたくなるくらいの、純粋無垢な真っ白な雪。



ミユは、一人静かに真上を見上げてその白い雪を眺めていた。
もしかしたら、食べているんだろうか。


と、俺が眉を潜めそうになった頃


「――ホワイトクリスマスに免じて、許してあげることにする」


と、まるで脈絡のないことを、さも当たり前のことのように呟くと、再び顔を俺の方に向けたときにはもう、いつものミユの顔に戻っていた。



ほんのり赤い瞳以外は。
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