穢れなき雪の下で
「折角の美味しい料理、食べなきゃもったいないんじゃなかったっけ?」

気持ちをすべて飲み込んで、いつものごとく茶化すような口調で言う。

「だって……」

おなじみのうんざりするような言い訳が始まる前に、その唇の目の前に人差し指を出して見せた。

接触する直前、ミユは行儀よく唇を閉じる。


「だって、でも、どうせは禁句って言わなかった?」

「だ……むむむ」

もう一度だってと言いかけて、ミユは口を閉じて唇を尖らせた。
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