あくまで天使です。
無念の雰囲気を醸し出し、肩を落として去っていく女子生徒達。
その姿が完全に廊下の奥まで消えていくのを確認し、べリアルはやれやれとため息をついた。
「あー疲れた」
「疲れたーじゃない!まった勘違いされてるじゃない!」
批判すると、べリアルがなんともないといったように答えた。
「今日の記憶は消えるからいいじゃねえか。ったく。貴重な昼休み無駄にしやがって」
そういうべリアルの黒ズボンから毀れてる革の財布が目に入った。