あくまで天使です。
「はいごくろうさん。それらしき男も?」
私は昨日見た男の外見をべリアルへ伝えた。
細身、長身、柔らかそうな茶髪、マシュマロみたいに白い肌、緩められている頬。
まとめると、四六時中にこにこ笑っている優しい系成人男性。
同族は同族に惹かれるのかな?と笑顔で人を待っている月緋を盗み見する。
すると耳元の雑音、ごほんごほん。べリアルの大声が鼓膜を貫いた。
『おっ!あれじゃねぇか?』
「どこよ!」
『今銅像の向いているほうから歩いてくる男だよ!』