あくまで天使です。
男性と月緋は楽しげに会話しながら通行人の中に紛れている。
私は対の歩行道路を横向きに歩き、彼女たちを見守っている。
そんなカニさん歩きの私を変な眼で見ていく通行人。けっ恥をかく度胸がなかったら探偵は務まらんよ!
『なに一人でボケてんだ。ボケてるのは頭だけにしとけ』
耳元でべリアルの呆れた声がする。
だが、呆れた溜息を吐いた後、厳粛な声音で報告してきた。
『おい。カフェテリアに入ったぞ!お前もとっととどっかのガラス張りの店入れ!』
………あんたも楽しんでるよね!?