あくまで天使です。


男性と月緋は楽しげに会話しながら通行人の中に紛れている。


私は対の歩行道路を横向きに歩き、彼女たちを見守っている。


そんなカニさん歩きの私を変な眼で見ていく通行人。けっ恥をかく度胸がなかったら探偵は務まらんよ!


『なに一人でボケてんだ。ボケてるのは頭だけにしとけ』


耳元でべリアルの呆れた声がする。


だが、呆れた溜息を吐いた後、厳粛な声音で報告してきた。


『おい。カフェテリアに入ったぞ!お前もとっととどっかのガラス張りの店入れ!』


………あんたも楽しんでるよね!?


< 499 / 625 >

この作品をシェア

pagetop