あくまで天使です。


プリンを食し終えた直後、カフェテリアのガラスが突然割れた。


思わず飲んでいた紅茶を噴き出すところだった。


通行人たちは足を止め、突如散ったガラスの破片にポカンとしている。


だが私にはわかっていた。


これはあいつの仕業………しかいねぇだろ!


隅っこに放置していたケータイ電話を掴み取り、プッシュする。


数秒後、色香漂うやけに落ち込んだような疲れきったような声音が電話に出た。


「あっあんた何してるの!?なんで見えてないのにガラス割れたの!?」


『聞くとこそこか?………どうでもいいが、あいつら移動してるぜ』


< 507 / 625 >

この作品をシェア

pagetop