カエルと魔女の花嫁探し
 互いに笑い合ってから、ふとネズミが『そういえば』とつぶやく。

『さっきここへ来る途中、変なカエルがこっちへ向かってたよ』

「変なカエル?」

『二本足で歩きながら、メソメソ泣いてたんだ。カエルなのに変だろ?』

 そりゃあ確かに変なカエルだ……ん、カエル?
 もしかして、と思いセレネーは鍋をかき回していた手をとめる。

『ひょっとして知り合い?』

「多分ね。二本足のカエルなんて、そうそういるもんじゃないから。でも、まだカエルのままだなんて……」

 セレネーが考え込もうとした瞬間、玄関の魔法の扉がゆっくり開いた。

 この小屋に訪れるのは大半が動物や虫。
 用事があるものが前に立てば、自動で開くように魔法をかけてある。

 いつもなら「ごめんください」なり挨拶なりが最初に聞こえてくるのだが……。
 彼の第一声は号泣だった。

「セ、セレネーさーん……ヒック……助けて下さいー……ゲコッ」
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