魔王と王女の物語
「ティアラ…胸におっきなボールが2つついてる!」


ラスの絶叫が風呂場に響き渡る。

早速全裸になったラスとは対称的に、ティアラはいつまでもぐずっていたのだが…


追剥に遭うかのようにラスからローブを脱がされ、シャツを脱がされてしまって、顔を赤くした。


「こ、コンプレックスなの。あんまり見ないでっ」


「え、だって…すっごいんだもん!見て、私なんかティアラのに比べたら無いのとおんなじだよ!」


――目の前のティアラの胸は…ラスの両手には余るほどの大きさで、ガン見しながら、ついがっしりと両手で掴んでしまった。


「ちょ、ちょっと、ラス!?」


「すっごい!すっごいやわらかい!すっごい気持ちいい!」


“すごい”を連発し、真っ赤になりつつも、別に小さくはないラスの胸を見た。


「ね、ちっちゃいでしょ?」


「小さくなんかないわよ、まだ背も伸びてるんでしょ?だったら胸も大きくなるから心配しないで」


「ほんと!?そういえばコーはこの位が好きって言ってたけど…じゃあいっか」


ティアラがラスの頭にシャワーをかけて金の髪を洗ってやりながら、魔王との仲に言及した。


「あ、あの、ラス…その…魔王とは…もうそういう関係なの?」


「そういう関係ってどういう関係?」


タオルで身体を擦りながら逆に問い返されて、言葉を選んでいたら、手が止まった。


「その…え、エッチとか…」


「エッチ?それってなに?」


「…え?!」


――帝王学は受けていたが、性教育に関してはカイの意向で何ら学んでいないラスがきょとんとすると、ティアラはシャンプーを洗い流しながら首を振った。


「ううん、何でもないわ。…それより…」


高い位置にある柵状の窓から息を忍ばせている人物の気配を感じたので、桶でお湯を救うと外に向かってばしゃっと放った。


「うわっ!何すんだよ!」


「あれ?コー?」


「覗きするなんて最低よ!早くどこかへ行きなさい!」


「えー?妄想しまくりなんだけどー」


「へ、ヘンタイ!ラス、上がるわよ!」


湯を被ると早々に風呂場を引き上げた。
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