魔王と王女の物語
「ここって…どこだろ」
真っ暗で何も見えない空間で、ラスは座り込んでいた。
「どうして裸なのかな…。これって夢?コーは?」
寒くはないのだが、妙に生暖かい風が吹いている。
自分の手も見えないほど暗くて、コハクと一緒に居るために部屋を暗くする癖はあったのだが…真っ暗闇すぎて心細くなってきた。
「コー?居ないの?私…もしかして狼さんに食べられちゃったの?」
手探りで立ち上がり、壁伝いに歩こうとするが広い空間らしく、ものぐさな王女はすぐに立ち止まってまた座り込んだ。
「コー…」
――時々変なことを言っては困らせるコハク。
いつも一緒に居るのに今ここにコハクは居ない。
それがとてもつらくて、コハクの城に着いて自分の影から切り離してしまえばこうして独りになるのだと思うと本当に悲しくなってぽろぽろと涙が零れた。
「やだよ…コー…傍に居てよ…!」
「呼んだか?」
急に背後から抱きしめられて身を竦めると、耳元で空気をふんだんに取り込んだ低い声で囁かれた。
「1人で出歩くなって言っただろうが」
「だってお風呂上がりで暑かったし…狼さんは苦しそうだったし…」
「んー、そこもまあチビのいいとこなんだけど。つかさあ…今裸だろ?やべえ!俺がやべえ!」
今までとても心細かったのに、コハクがいつものように1人でコーフンして日常が戻ってきて、ラスは身体の向きを変えると背中に腕を回して密着した。
「うぉおおっ、チビ、離れろ!俺が狼になっちまう!」
「やだっ!コー、一緒に居て!」
“離れろ”と言いながらも色ぼけ魔王の手はラスの腰や肩やお尻に次々と触れていきつつ肝心な部分には触れなかった。
…爆発する自信があったからだ。
「こんな生臭いとことっとと出てくぞ。ほらチビ」
マントで身体を包んでくれてお姫様抱っこされると、コハクの表情は見えなかったが、声にはラスを安心させる優しさで満たされていた。
「助けに来てやったんだからここを出たらご褒美な」
「うん、わかった。コーの言うことなんでも聞く」
「マジで!?なんでもって…なんでも!?」
魔王、狼に大変身。
真っ暗で何も見えない空間で、ラスは座り込んでいた。
「どうして裸なのかな…。これって夢?コーは?」
寒くはないのだが、妙に生暖かい風が吹いている。
自分の手も見えないほど暗くて、コハクと一緒に居るために部屋を暗くする癖はあったのだが…真っ暗闇すぎて心細くなってきた。
「コー?居ないの?私…もしかして狼さんに食べられちゃったの?」
手探りで立ち上がり、壁伝いに歩こうとするが広い空間らしく、ものぐさな王女はすぐに立ち止まってまた座り込んだ。
「コー…」
――時々変なことを言っては困らせるコハク。
いつも一緒に居るのに今ここにコハクは居ない。
それがとてもつらくて、コハクの城に着いて自分の影から切り離してしまえばこうして独りになるのだと思うと本当に悲しくなってぽろぽろと涙が零れた。
「やだよ…コー…傍に居てよ…!」
「呼んだか?」
急に背後から抱きしめられて身を竦めると、耳元で空気をふんだんに取り込んだ低い声で囁かれた。
「1人で出歩くなって言っただろうが」
「だってお風呂上がりで暑かったし…狼さんは苦しそうだったし…」
「んー、そこもまあチビのいいとこなんだけど。つかさあ…今裸だろ?やべえ!俺がやべえ!」
今までとても心細かったのに、コハクがいつものように1人でコーフンして日常が戻ってきて、ラスは身体の向きを変えると背中に腕を回して密着した。
「うぉおおっ、チビ、離れろ!俺が狼になっちまう!」
「やだっ!コー、一緒に居て!」
“離れろ”と言いながらも色ぼけ魔王の手はラスの腰や肩やお尻に次々と触れていきつつ肝心な部分には触れなかった。
…爆発する自信があったからだ。
「こんな生臭いとことっとと出てくぞ。ほらチビ」
マントで身体を包んでくれてお姫様抱っこされると、コハクの表情は見えなかったが、声にはラスを安心させる優しさで満たされていた。
「助けに来てやったんだからここを出たらご褒美な」
「うん、わかった。コーの言うことなんでも聞く」
「マジで!?なんでもって…なんでも!?」
魔王、狼に大変身。