魔王と王女の物語
「ティアラ、リロイ、おはよ」
元気になったラスが寝室を出て皆の集まる大部屋に出ると、そこには大勢の女が集まっていた。
「おおっ」
早速楽しそうな声を上げたのは色ぼけ魔王で、ラスはそれに気づきもしないでティアラに駆け寄ると抱き合う。
「元気になってよかったわ。どこも痛くない?」
「うん大丈夫。リロイにも心配かけてごめんね」
「何もできなくって僕の方こそごめん。次は必ず守ってみせるから」
イイ女捜しに熱中していた魔王がそのリロイの言葉を聞いてむっとすると、ほとんどの女が色っぽい視線を投げかけて来る中を泳ぎながらラスを抱き上げた。
「見んな!減るだろうが!」
また言い合いをしそうになった時、その中から1人の少女が進み出た。
「あそこに住んでいたのは仲の良かったおばあさんの家なんです」
赤い頭巾と赤いマントを着た可愛らしい少女が頭を下げるとめそめそと泣き出した。
「狼に食べられちゃって可哀そうだったけど私…助けてあげられなくって…」
「おばあさんは可哀そうだったけど、祈ってあげてね」
「はい!」
そして一行は村を出て、馬車に乗り込む。
その間、やはりコハクは何かしらの嫌な視線を感じていて舌打ちしながらベルルを懐から取り出した。
「なんか変な奴が居るっぽいから見張ってろ」
「はーい。ご褒美下さいね」
貧しい村なのに、狼を退治してくれた礼にと沢山の食糧を分けてもらって、それをラスの影に放り込んだコハクは手を振るジャンたちに目もくれず、
早速ラスの膝枕を堪能して腕を伸ばして頬にべたべた触れながら次の行く先を問う。
「で、次はどこに行くつもりだよ」
「…次はブルーストーン王国よ。ただ…」
「あの国にゃ誰も入れねえんじゃなかったか?交易はしてないし閉ざされた国だ。入れてもらえっかなー」
北にある魔王の城からは南寄りにあって少し遠かったが、必ず出向いて聖石の力をカイの魔法剣に授けなければ…魔王は倒せない。
「へえー、まだ俺を倒そうとしてるわけだ」
「…ティアラ…」
ラスが悲しそうな顔をする。
それでも倒さなければ…
元気になったラスが寝室を出て皆の集まる大部屋に出ると、そこには大勢の女が集まっていた。
「おおっ」
早速楽しそうな声を上げたのは色ぼけ魔王で、ラスはそれに気づきもしないでティアラに駆け寄ると抱き合う。
「元気になってよかったわ。どこも痛くない?」
「うん大丈夫。リロイにも心配かけてごめんね」
「何もできなくって僕の方こそごめん。次は必ず守ってみせるから」
イイ女捜しに熱中していた魔王がそのリロイの言葉を聞いてむっとすると、ほとんどの女が色っぽい視線を投げかけて来る中を泳ぎながらラスを抱き上げた。
「見んな!減るだろうが!」
また言い合いをしそうになった時、その中から1人の少女が進み出た。
「あそこに住んでいたのは仲の良かったおばあさんの家なんです」
赤い頭巾と赤いマントを着た可愛らしい少女が頭を下げるとめそめそと泣き出した。
「狼に食べられちゃって可哀そうだったけど私…助けてあげられなくって…」
「おばあさんは可哀そうだったけど、祈ってあげてね」
「はい!」
そして一行は村を出て、馬車に乗り込む。
その間、やはりコハクは何かしらの嫌な視線を感じていて舌打ちしながらベルルを懐から取り出した。
「なんか変な奴が居るっぽいから見張ってろ」
「はーい。ご褒美下さいね」
貧しい村なのに、狼を退治してくれた礼にと沢山の食糧を分けてもらって、それをラスの影に放り込んだコハクは手を振るジャンたちに目もくれず、
早速ラスの膝枕を堪能して腕を伸ばして頬にべたべた触れながら次の行く先を問う。
「で、次はどこに行くつもりだよ」
「…次はブルーストーン王国よ。ただ…」
「あの国にゃ誰も入れねえんじゃなかったか?交易はしてないし閉ざされた国だ。入れてもらえっかなー」
北にある魔王の城からは南寄りにあって少し遠かったが、必ず出向いて聖石の力をカイの魔法剣に授けなければ…魔王は倒せない。
「へえー、まだ俺を倒そうとしてるわけだ」
「…ティアラ…」
ラスが悲しそうな顔をする。
それでも倒さなければ…