魔王と王女の物語
「…お前は魔王だ。正体を明かせばパニックになる。大人しくしてろよ」
「うるせえよ俺に命令すんな。つかお前たち先に行け。俺とチビとレイラはまだ準備があっからさ」
肝心のレイラはまだ部屋中を掃除していて、継母と姉2人はすでに準備万端で、王族からエスコートしてもらえることに鼻高々になっていた。
…3人共そばかすらだけの顔で体格が良く、お世辞でも“綺麗”だとは言い難い。
「後は頼んだからね。家を綺麗にしておくんだよ!」
「はい」
「…それでは行きましょうか」
リロイが思惑を綺麗に隠して3人をエスコートし、ティアラとグラースがラスに小さく手を振って屋敷を出て行くと、
膝をついて床を拭いていたレイラの手からぼろ雑巾を奪い取り、“勇者様”のままにたりと笑った。
「お前はどっかからネズミ2匹とかぼちゃを調達して来い」
「?わ、わかりました」
すでに正装したラスが汚れないようにソファに座らせると、さっきから自分を見つめっぱなしのラスに思う存分鼻の下を伸ばし、腰に手をあてて偉そうに自慢してみた。
「そんなにかっこいいか?なんなら今夜はこの姿でヤ…」
「コー、早く魔法でお屋敷を綺麗にしてみせてっ」
…想いがなかなか通じず、肩を竦めながら瞳を閉じ、口の中で何かを呟いてぱちっと瞳を開けた時――
「わあっすごい!」
「ふふふ、もっと褒めろ!」
薄汚れていた床や家具類、壁や調度類がみるみる真っ白になっていき、まるで新品のように綺麗になっていって、
これで思う存分動けると判断したラスはコハクの背中に抱き着いた。
「コー、すごいすごい!よくできました!」
「じゃあチューさせろ!」
「チュー?“友情の証”でしょ?」
“キス=友情の証”という考えではないラスを抱っこして唇に噛みつきそうなキスをして舌を絡めて味わっていると、
レイラがネズミの入ったゲージとかぼちゃを買って戻って来て、情熱的なキスをしている2人を見て、顔を背けた。
「…戻り、ました…」
「ん、じゃあ始めっか」
――コハクはラスしか見ていない。
わかっていても、見てほしい。
「うるせえよ俺に命令すんな。つかお前たち先に行け。俺とチビとレイラはまだ準備があっからさ」
肝心のレイラはまだ部屋中を掃除していて、継母と姉2人はすでに準備万端で、王族からエスコートしてもらえることに鼻高々になっていた。
…3人共そばかすらだけの顔で体格が良く、お世辞でも“綺麗”だとは言い難い。
「後は頼んだからね。家を綺麗にしておくんだよ!」
「はい」
「…それでは行きましょうか」
リロイが思惑を綺麗に隠して3人をエスコートし、ティアラとグラースがラスに小さく手を振って屋敷を出て行くと、
膝をついて床を拭いていたレイラの手からぼろ雑巾を奪い取り、“勇者様”のままにたりと笑った。
「お前はどっかからネズミ2匹とかぼちゃを調達して来い」
「?わ、わかりました」
すでに正装したラスが汚れないようにソファに座らせると、さっきから自分を見つめっぱなしのラスに思う存分鼻の下を伸ばし、腰に手をあてて偉そうに自慢してみた。
「そんなにかっこいいか?なんなら今夜はこの姿でヤ…」
「コー、早く魔法でお屋敷を綺麗にしてみせてっ」
…想いがなかなか通じず、肩を竦めながら瞳を閉じ、口の中で何かを呟いてぱちっと瞳を開けた時――
「わあっすごい!」
「ふふふ、もっと褒めろ!」
薄汚れていた床や家具類、壁や調度類がみるみる真っ白になっていき、まるで新品のように綺麗になっていって、
これで思う存分動けると判断したラスはコハクの背中に抱き着いた。
「コー、すごいすごい!よくできました!」
「じゃあチューさせろ!」
「チュー?“友情の証”でしょ?」
“キス=友情の証”という考えではないラスを抱っこして唇に噛みつきそうなキスをして舌を絡めて味わっていると、
レイラがネズミの入ったゲージとかぼちゃを買って戻って来て、情熱的なキスをしている2人を見て、顔を背けた。
「…戻り、ました…」
「ん、じゃあ始めっか」
――コハクはラスしか見ていない。
わかっていても、見てほしい。