魔王と王女の物語
レイラが調達してきたのは白いネズミ2匹とオレンジ色のかぼちゃで、人気が居ないのを確認して外に出ると地面に全てを置いてラスの手を握った。
「ドキドキするね!」
「チビ、ちょっと離れてろよ」
――コハクがぱちんと指を鳴らすと…
オレンジ色のかぼちゃがみるみる大きくなって真っ白にな馬車になり、
ネズミ2匹もどんどん大きくなって、額に羽飾りをつけた立派な白馬になった。
「すごい!すごい!」
「コーフンしすぎだっつーの。この魔法は明日になれば消えるからな。これを履けよ」
クリスタル製のピンヒールを用意していたコハクがレイラの前でひざまずき、肩を貸してやりながら履かせている姿はまたラスを少しやきもきさせたが、
さっさと馬車に乗り込もうとすると焦った声が飛んできた。
「チビ!俺にエスコートさせろよ!」
「だって…コーはレイラの…」
「こいつにゃ王子のハートを射止めるっていう目標があるわけ。そして俺はチビの“勇者様”!」
金髪碧眼の“勇者様”なコハクにメロメロなラスは馬車のドアにかけた手を止めてコハクを待ち、
ピンヒールを履かせたレイラを先に乗り込ませると、ラスの手を恭しく取って胸に手を置き、まるで本当の王子様のようにラスをエスコートして馬車に乗せた。
「俺以外の男に話しかけられても答えるなよ。どっかについて行っても駄目!」
「コー、お父様みたいなこと言ってるよ?」
「チビはいつも以上に可愛くなってるんだから俺だけを見てればいいの!」
…すでにやきもちを妬く態勢に入っているコハクは長い脚を組み、隣に座っているラスの手を繋いで離さない。
レイラは“この人が王子様だったらいいのに”と思いながらだ笑みを浮かべているコハクを盗み見ていた。
美男美女のカップルだ。
非の打ちどころがなく、ラスは美姫と呼ぶにふさわしく、コハクも英雄譚に出て来る勇者のように凛々しく、美しい。
…その笑みさえなければ。
「リロイたちはもう着いてるかな。王子様ってどんな人かな?」
「さあな。俺が興味あるのは目下王女の方だけど。居るといいなあ」
わざとそう言って、ラスの頬を膨れさせた。
「ドキドキするね!」
「チビ、ちょっと離れてろよ」
――コハクがぱちんと指を鳴らすと…
オレンジ色のかぼちゃがみるみる大きくなって真っ白にな馬車になり、
ネズミ2匹もどんどん大きくなって、額に羽飾りをつけた立派な白馬になった。
「すごい!すごい!」
「コーフンしすぎだっつーの。この魔法は明日になれば消えるからな。これを履けよ」
クリスタル製のピンヒールを用意していたコハクがレイラの前でひざまずき、肩を貸してやりながら履かせている姿はまたラスを少しやきもきさせたが、
さっさと馬車に乗り込もうとすると焦った声が飛んできた。
「チビ!俺にエスコートさせろよ!」
「だって…コーはレイラの…」
「こいつにゃ王子のハートを射止めるっていう目標があるわけ。そして俺はチビの“勇者様”!」
金髪碧眼の“勇者様”なコハクにメロメロなラスは馬車のドアにかけた手を止めてコハクを待ち、
ピンヒールを履かせたレイラを先に乗り込ませると、ラスの手を恭しく取って胸に手を置き、まるで本当の王子様のようにラスをエスコートして馬車に乗せた。
「俺以外の男に話しかけられても答えるなよ。どっかについて行っても駄目!」
「コー、お父様みたいなこと言ってるよ?」
「チビはいつも以上に可愛くなってるんだから俺だけを見てればいいの!」
…すでにやきもちを妬く態勢に入っているコハクは長い脚を組み、隣に座っているラスの手を繋いで離さない。
レイラは“この人が王子様だったらいいのに”と思いながらだ笑みを浮かべているコハクを盗み見ていた。
美男美女のカップルだ。
非の打ちどころがなく、ラスは美姫と呼ぶにふさわしく、コハクも英雄譚に出て来る勇者のように凛々しく、美しい。
…その笑みさえなければ。
「リロイたちはもう着いてるかな。王子様ってどんな人かな?」
「さあな。俺が興味あるのは目下王女の方だけど。居るといいなあ」
わざとそう言って、ラスの頬を膨れさせた。