魔王と王女の物語
王子がレイラの手を取ってエスコートしながら城へ入り、ラスもコハクと腕を組むと小さいが住みやすそうな城へと入った。


「王子様もレイラのこと気に入ったみたいだし良かったね」


「あいつらのことなんかどうでもいいじゃん。それよかチビ…あのさあ…腕にさあ…む、胸がさあ…」


…ラスのことになると純情な一面を見せる魔王は時々腕にあたるラスの胸の感触に…爆発寸前。


「え?今なんて言ったの?」


「別にー。それよかハイエナ共の視線が気になるんですけどー。おいお前ら…俺の天使ちゃんを見るんじゃねえよ」


立食形式の広間に到着すると、ラスの可憐さに心奪われた男たちが話しかけてこようとしていて、

コハクがそう呟き、藍色の瞳をしているのにこの時はその瞳が赤く光り、不気味なものを感じた男たちはラスに近付こうとはしなかった。

またラスは相変わらずそんな事態にも気づかず、リロイたちに駆け寄ると、鎧を脱いでタキシードを着ているリロイの腕に抱き着いた。


「楽しんでる?僕はもう疲れちゃってへとへとだよ」


――リロイはそれまでずっとレイラの継母とその娘2人の相手をしていてぐったりしていて、元気を出してもらおうと思って腕を引っ張ると背伸びをしてリロイの頬にキスをした。


「ら、ラス!?」


「夕方まで頑張ってね。最近リロイとあんまりお話してないからさびしいな…」


きゅんとして頬に触れようとすると…


「今俺のチビをエロい目で見やがったな?」


「…見てない!ラス、影の言うことなんか真に受けたら駄目だからね」


「うん、わかった」


じわりと近寄って来ていたコハクの腕に今度はぶら下がり、金髪碧眼で整いすぎるコハクに笑いかけた。


「コー、あっちでダンスやってるよ。踊ろうよ」


「んー、あんま影がねえし夕方でいいや。それよかさあ、別室で楽しいことしようぜ。俺もう大変なことになりそうなんだけど」


「?」


――胸元が大きく開いたドレス姿のラスは、背の高いコハクの位置からは胸の谷間が見えていて、

そのチラリズムさがなんとも言えず、ラスを抱っこしようとすると…逃げられた。


「…燃えるじゃん!」


ヘンタイ炸裂。
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