魔王と王女の物語
その頃レイラは…好きでもない王子に口説かれていた。
「あなたのような方と巡り合うために私は生まれてきたんだ。レイラ、私と結婚してください」
片膝をついて手の甲にキスをしてきた王子は容姿も性格も何ら問題なく、
“コハクよりも先に出会っていれば…”と後悔して、
けれどコハクと出会っていなければこんな素敵なドレスや靴を着てパーティーに参加できなかっただろう。
「…考える時間を下さい…」
「何を迷うのですか?私はあなたがどこの誰でも構わない。お願いです、私の愛を受け入れて下さい」
「あ、王子…っ」
誰も居ない部屋のバルコニーで求愛をされて、立ち上がった王子から唇を奪われた。
だがレイラの頭の中はコハクでいっぱいになっていて、思わず王子の肩を押して離れると後ずさりをした。
「レイラ…」
「も、申し訳ありません…失礼しますっ」
部屋から飛び出すとどんと誰かにぶつかってよろめくと腕を引っ張られて飛び込んだ先は…
「よう、王子と楽しいことしてたみたいだな」
「コハク、さん…!」
「順調みたいだな。まあ俺は失敗しても成功してもどっちでもいいんだけどさ。一応様子を見に来たけどうまくいきそうじゃん。じゃ、チビんとこ戻るから」
――ラスの前では誰もが見惚れるような笑顔を見せるくせに、今のコハクはいつも浮かべている意地悪で性格の悪そうな笑み。
「私…キスされたんです」
「キスだけかよ。もっとすごいことされて結婚まで持っていけよ」
「そんな…ひどい!私は…コハクさんのこと…」
「あーストップストップ。俺そういう重たいの嫌い。それに言ったろ、俺はチビに夢中なの。逃げ出したっていいんだぜ」
手を振りながら背を向けて階下へ消えて行き、部屋の中から自分を呼ぶ声がしてコハクの後を追ってパーティー会場へと駆けこんだ。
そこには、ラスの手と腰を取って楽しそうに踊っているコハクの姿。
…ラスを愛しそうに見つめて、美男美女のカップルに誰もがため息をついていた。
敵わない、と思った。
深夜の0時までに返事をしなければ。
良い返事をすれば、コハクに見てもらえる…
「あなたのような方と巡り合うために私は生まれてきたんだ。レイラ、私と結婚してください」
片膝をついて手の甲にキスをしてきた王子は容姿も性格も何ら問題なく、
“コハクよりも先に出会っていれば…”と後悔して、
けれどコハクと出会っていなければこんな素敵なドレスや靴を着てパーティーに参加できなかっただろう。
「…考える時間を下さい…」
「何を迷うのですか?私はあなたがどこの誰でも構わない。お願いです、私の愛を受け入れて下さい」
「あ、王子…っ」
誰も居ない部屋のバルコニーで求愛をされて、立ち上がった王子から唇を奪われた。
だがレイラの頭の中はコハクでいっぱいになっていて、思わず王子の肩を押して離れると後ずさりをした。
「レイラ…」
「も、申し訳ありません…失礼しますっ」
部屋から飛び出すとどんと誰かにぶつかってよろめくと腕を引っ張られて飛び込んだ先は…
「よう、王子と楽しいことしてたみたいだな」
「コハク、さん…!」
「順調みたいだな。まあ俺は失敗しても成功してもどっちでもいいんだけどさ。一応様子を見に来たけどうまくいきそうじゃん。じゃ、チビんとこ戻るから」
――ラスの前では誰もが見惚れるような笑顔を見せるくせに、今のコハクはいつも浮かべている意地悪で性格の悪そうな笑み。
「私…キスされたんです」
「キスだけかよ。もっとすごいことされて結婚まで持っていけよ」
「そんな…ひどい!私は…コハクさんのこと…」
「あーストップストップ。俺そういう重たいの嫌い。それに言ったろ、俺はチビに夢中なの。逃げ出したっていいんだぜ」
手を振りながら背を向けて階下へ消えて行き、部屋の中から自分を呼ぶ声がしてコハクの後を追ってパーティー会場へと駆けこんだ。
そこには、ラスの手と腰を取って楽しそうに踊っているコハクの姿。
…ラスを愛しそうに見つめて、美男美女のカップルに誰もがため息をついていた。
敵わない、と思った。
深夜の0時までに返事をしなければ。
良い返事をすれば、コハクに見てもらえる…