魔王と王女の物語
城内はおかしなことになっていた。
…人間の服を着た魔物たちが城内中を掃除しまくっているのだ。
「なんか…外見は怖いんだけど服を着てると可愛いね」
「んー、絵ヅラはかなり悪いけどよく働くぜ。人の世話して“ありがとう”って言われるのが嬉しいんだってさ」
「ふうん。…ふふっ」
城内を案内してやっていたコハクはそこで、前から歩いて来る男の存在に…舌打ちをした。
「ちっ、やっぱ居やがったか」
「コハク様、ご帰還お待ち申し上げておりましたよ」
…そう言ってコハクの前で片膝を折った男は、隻眼だった。
左目には眼帯を。そして口には大きなマスクをして、手にははたきを持っている。
銀の長い髪を束ねたまだ若そうなこの男はローブを着ていて、ラスがコハクのシャツの袖を引っ張った。
「コー…誰?」
「あ、こいつ?こいつはオーディンっていうんだ。ストーカーみたく俺について回るヘンタイなんだ。チビ、近寄るなよ、ヘンタイが移る!」
…真性のヘンタイがまともそうな男をヘンタイ呼ばわり。
マスクをしているので表情はわからなかったが、オーディンの眉間にしわが寄り、抗議の声が上がった。
「失礼な。あなたにならこの知識と力を貸しても良いと思って…」
「お前なんか居なくたって力もあるし知識もあるっつーの。ま、俺が居ない間よくここを代行して維持していたな。よくやった」
――隻眼のグレーの瞳が笑んだ。
そして立ち上がるとコハクほどに背の大きなオーディンは、にこにこしているラスの手を握って、魔王、激怒。
「てめえ俺の天使ちゃんに触るんじゃねえよ!」
「私はコハク様の片腕…右腕のオーディンと申します。あなたがコハク様の姫か。これより私はあなたの下僕。なんなりと御申しつけ下さい」
「下僕とかじゃなくってお友達になってね。コー、いい人だね、仲良くなれそう」
「駄目!そいつは俺以上に実験好きのヘンタイなんだから絶対こいつとは2人きりになるなよ!」
それっきりオーディンはコハクを無視してまた掃除に取り掛かり、ラスを笑わせた。
「ふふっ、仲良しなんだね」
「…まあな」
渋々。
…人間の服を着た魔物たちが城内中を掃除しまくっているのだ。
「なんか…外見は怖いんだけど服を着てると可愛いね」
「んー、絵ヅラはかなり悪いけどよく働くぜ。人の世話して“ありがとう”って言われるのが嬉しいんだってさ」
「ふうん。…ふふっ」
城内を案内してやっていたコハクはそこで、前から歩いて来る男の存在に…舌打ちをした。
「ちっ、やっぱ居やがったか」
「コハク様、ご帰還お待ち申し上げておりましたよ」
…そう言ってコハクの前で片膝を折った男は、隻眼だった。
左目には眼帯を。そして口には大きなマスクをして、手にははたきを持っている。
銀の長い髪を束ねたまだ若そうなこの男はローブを着ていて、ラスがコハクのシャツの袖を引っ張った。
「コー…誰?」
「あ、こいつ?こいつはオーディンっていうんだ。ストーカーみたく俺について回るヘンタイなんだ。チビ、近寄るなよ、ヘンタイが移る!」
…真性のヘンタイがまともそうな男をヘンタイ呼ばわり。
マスクをしているので表情はわからなかったが、オーディンの眉間にしわが寄り、抗議の声が上がった。
「失礼な。あなたにならこの知識と力を貸しても良いと思って…」
「お前なんか居なくたって力もあるし知識もあるっつーの。ま、俺が居ない間よくここを代行して維持していたな。よくやった」
――隻眼のグレーの瞳が笑んだ。
そして立ち上がるとコハクほどに背の大きなオーディンは、にこにこしているラスの手を握って、魔王、激怒。
「てめえ俺の天使ちゃんに触るんじゃねえよ!」
「私はコハク様の片腕…右腕のオーディンと申します。あなたがコハク様の姫か。これより私はあなたの下僕。なんなりと御申しつけ下さい」
「下僕とかじゃなくってお友達になってね。コー、いい人だね、仲良くなれそう」
「駄目!そいつは俺以上に実験好きのヘンタイなんだから絶対こいつとは2人きりになるなよ!」
それっきりオーディンはコハクを無視してまた掃除に取り掛かり、ラスを笑わせた。
「ふふっ、仲良しなんだね」
「…まあな」
渋々。