魔王と王女の物語
「ねえコー、オーディンってマスク外したらどんな顔なの?私ね、オーディンはすっごくかっこいいと思うの」
「マスク取ったら見れたもんじゃねえぜ」
ラスがオーディンを気にする嫌な展開になってしまったコハクはラスの手を引っ張って早くその場から離れようとしたのだが…
「私はこの街1番の紳士で超絶かっこいいですよ。………コハク様の次に」
「おい、今渋々付け足しただろ。…決めた。チビの前でぜってぇマスクは外すな。命令だからな」
――出会った当初からからやんちゃではあったが、ラスを前にしてのコハクは…別格だった。
でれでれ。べたべた。
「もうっ、コー、歩けないから少し離れてっ」
「やだね。チビ、グリーンストーン見たいだろ?こっちこっち」
童心に返ったかのようにはしゃいでラスを抱っこしようとにじり寄るコハクを見ていたオーディンはつい笑んでしまった。
『俺さ、胸にでっけえ穴が開いてるんだ。それが何なのか知りたい。俺の永遠のテーマになるかもしれない』
ロッキンチェアに揺られ、月を眺めながらぽつりとこぼしたその一言が、今の今までオーディンの耳から離れなかった。
だから、笑んだのだ。
「…見つけたんですね、永遠のテーマを」
16年ぶりに帰ってきた主を盛大にもてなすためにその辺にいた魔物にはたきを渡すと、オーディンは台所に向かった。
――そしてラスは急な傾斜の階段を上ってグリーンストーンの前に立っていた。
「綺麗だね…。壊さなくって正解だよ。これがここを春にしてるの?」
やわらかでいて春の日差しのようなあたたかい光を発している拳大のグリーンストーン。
…コハクは過去にしてきた悪事ばかりを話して、こういった大切なことを話さない。
時々“俺ってすげえだろ”と自慢することもあるが、基本的には自慢はせず、元々最初からひねくれた性格ではなかったことが窺えた。
「これがここにある限りここは年中春だ。チビは花が好きだろ?ここに引っ越して来たらもっと花を……あ、そうだ、ふふふふ」
突然不気味に笑い出したコハクは首を傾げるラスを抱き上げると屋上へと向かった。
「いいもの見せてやるよ」
「マスク取ったら見れたもんじゃねえぜ」
ラスがオーディンを気にする嫌な展開になってしまったコハクはラスの手を引っ張って早くその場から離れようとしたのだが…
「私はこの街1番の紳士で超絶かっこいいですよ。………コハク様の次に」
「おい、今渋々付け足しただろ。…決めた。チビの前でぜってぇマスクは外すな。命令だからな」
――出会った当初からからやんちゃではあったが、ラスを前にしてのコハクは…別格だった。
でれでれ。べたべた。
「もうっ、コー、歩けないから少し離れてっ」
「やだね。チビ、グリーンストーン見たいだろ?こっちこっち」
童心に返ったかのようにはしゃいでラスを抱っこしようとにじり寄るコハクを見ていたオーディンはつい笑んでしまった。
『俺さ、胸にでっけえ穴が開いてるんだ。それが何なのか知りたい。俺の永遠のテーマになるかもしれない』
ロッキンチェアに揺られ、月を眺めながらぽつりとこぼしたその一言が、今の今までオーディンの耳から離れなかった。
だから、笑んだのだ。
「…見つけたんですね、永遠のテーマを」
16年ぶりに帰ってきた主を盛大にもてなすためにその辺にいた魔物にはたきを渡すと、オーディンは台所に向かった。
――そしてラスは急な傾斜の階段を上ってグリーンストーンの前に立っていた。
「綺麗だね…。壊さなくって正解だよ。これがここを春にしてるの?」
やわらかでいて春の日差しのようなあたたかい光を発している拳大のグリーンストーン。
…コハクは過去にしてきた悪事ばかりを話して、こういった大切なことを話さない。
時々“俺ってすげえだろ”と自慢することもあるが、基本的には自慢はせず、元々最初からひねくれた性格ではなかったことが窺えた。
「これがここにある限りここは年中春だ。チビは花が好きだろ?ここに引っ越して来たらもっと花を……あ、そうだ、ふふふふ」
突然不気味に笑い出したコハクは首を傾げるラスを抱き上げると屋上へと向かった。
「いいもの見せてやるよ」