魔王と王女の物語
その後ラスはティアラにブーケの作り方を教えてもらいながら必死に作っていたのだが…
「全然できない…。コー、私って不器用なのかな」
「器用じゃねえのは確かだな。編み物とか絵画とかからっきしだったろ」
「でもでもっ、努力すればどうにかなるよね?」
――最近ラスに自立心が芽生えだしたことに関しては不服に思っていたが、ラスの手料理だけは食べてみたい。
なので、途中休憩を挟んで馬車から降りた時、コハクは颯爽と森の中へ分け入って、鳥やキノコ、山菜などを摂って来るとラスの前に並べた。
「もうお昼ご飯?今日は何を作ってくれるの?」
「作るのはチビ。レシピ担当はボイン!手助けすんなよ、肉や野菜とか切るのはチビだけ!」
「え…、私…料理したことない…」
「じゃあこれが初チャレンジだな。小僧、ナイフよこせ」
馬車に寄りかかって成り行きを見つめていたリロイは、ラスの手料理が食べれるかもしれないという幸運につい小さめのナイフをラスに手渡してしまった。
「怪我をしないようにね」
「う、うん。私だってお嫁さんになるんだから料理位できなきゃ!」
「…楽しみにしてるよ」
グラースが枯れ枝などを集めて来てコハクが火を起こし、ラスが不器用な手つきで山菜を刻む。
隣のティアラはラスの危ない手つきに気が気ではなく、コハクは終始にこにこしている。
ラスの顔は真剣そのもので、ティアラに教えてもらった手順で煮えた鍋に投下し、わくわくさ加減の止まらない魔王は飢えた獣のようにラスの回りをうろうろしていた。
「できたか?もうできたよな?もう食えるよな!?」
「不味くっても優しく“不味い”って言ってね」
碗に移してそれが皆に行き渡ると、それぞれが出汁を口に運び、笑顔になった。
「ん、美味い!美味いぜチビ!」
「ほんとっ?レシピをメモしておかなきゃ!」
もはや“ラスの手料理”というよりも“ティアラの手料理”なのだが、それを突っ込む者は誰も居ない。
木に寄りかかったコハクの膝と膝の間にすっぽり埋まって初めて自分で作った料理を食べたラスは嬉しそうに皆を見回した。
「お代わり沢山あるから!」
「全然できない…。コー、私って不器用なのかな」
「器用じゃねえのは確かだな。編み物とか絵画とかからっきしだったろ」
「でもでもっ、努力すればどうにかなるよね?」
――最近ラスに自立心が芽生えだしたことに関しては不服に思っていたが、ラスの手料理だけは食べてみたい。
なので、途中休憩を挟んで馬車から降りた時、コハクは颯爽と森の中へ分け入って、鳥やキノコ、山菜などを摂って来るとラスの前に並べた。
「もうお昼ご飯?今日は何を作ってくれるの?」
「作るのはチビ。レシピ担当はボイン!手助けすんなよ、肉や野菜とか切るのはチビだけ!」
「え…、私…料理したことない…」
「じゃあこれが初チャレンジだな。小僧、ナイフよこせ」
馬車に寄りかかって成り行きを見つめていたリロイは、ラスの手料理が食べれるかもしれないという幸運につい小さめのナイフをラスに手渡してしまった。
「怪我をしないようにね」
「う、うん。私だってお嫁さんになるんだから料理位できなきゃ!」
「…楽しみにしてるよ」
グラースが枯れ枝などを集めて来てコハクが火を起こし、ラスが不器用な手つきで山菜を刻む。
隣のティアラはラスの危ない手つきに気が気ではなく、コハクは終始にこにこしている。
ラスの顔は真剣そのもので、ティアラに教えてもらった手順で煮えた鍋に投下し、わくわくさ加減の止まらない魔王は飢えた獣のようにラスの回りをうろうろしていた。
「できたか?もうできたよな?もう食えるよな!?」
「不味くっても優しく“不味い”って言ってね」
碗に移してそれが皆に行き渡ると、それぞれが出汁を口に運び、笑顔になった。
「ん、美味い!美味いぜチビ!」
「ほんとっ?レシピをメモしておかなきゃ!」
もはや“ラスの手料理”というよりも“ティアラの手料理”なのだが、それを突っ込む者は誰も居ない。
木に寄りかかったコハクの膝と膝の間にすっぽり埋まって初めて自分で作った料理を食べたラスは嬉しそうに皆を見回した。
「お代わり沢山あるから!」