魔王と王女の物語
はじめての外出で疲れてしまっていたラスは、風呂から上がるとそのまま眠ってしまった。
それこそ最初はコハクの気配があったのだが…今はない。
それで寂しくなって目が覚めてしまってむくりと起き上がると…
窓からはまだ叩き付けるような激しさの雨が降っていて、遠くで雷鳴も聴こえた。
不安になり、恐らくコハクが着せてくれたであろう白いネグリジェ姿のままベッドから降りて、部屋を出る。
「コー…?」
真っ暗な室内。耳が痛くなるほどの雨。
雷鳴。
――耳を両手で塞ぎながら、軋む床を踏みしめて歩いていると…
何か、違う音…いや、声がした。
一番奥の部屋からだ。
そっと近寄って、そっとノブを回して少しだけ開いて中を覗き込むと…
「え…」
――そこには、
ベッドの上で絡み合うコハクとブレアの姿が――
見えるのは上半身のみで、後は掛け布団で隠れている。
だが、床にはコハクとブレアの服が散らばっていた。
ということは…裸だ。
「なに…してるの…?」
ブレアに覆い被さり、口角を上げて笑っているコハク。
シーツをぎゅっと握りしめて、何かに必死に耐えているような表情を見せているブレア。
…コハクの裸なんか、今まで1度も見たことがない。
いつも身体はマントに覆われていて、時々風が吹いて見えるその身体は…細かった。
それくらいの印象しかないのに、今は均整の取れた細い身体を晒して、ブレアが悲鳴のような声を上げていた。
後ずさりをすると、どんと誰かにぶつかって両手で口を覆いながら振り返ると…
「あんなの見ちゃ駄目だ」
「リロイ…」
金色の瞳に浮かんでいる色は険しく、鎧を脱いだ細い腕が背中を抱いてコハクがいる部屋から遠ざけようとする。
「コーは…何してるの…?」
「…知らなくていい。あんなのまだラスには早いから」
「…リロイ、寂しいし怖いから一緒に寝て?」
「え…」
ぎゅっと抱き着くと、最初は棒立ち状態だったリロイの腕が身体に回ってきて、抱きしめてくれた。
「背…高くなったね」
リロイの腕が震えた。
それこそ最初はコハクの気配があったのだが…今はない。
それで寂しくなって目が覚めてしまってむくりと起き上がると…
窓からはまだ叩き付けるような激しさの雨が降っていて、遠くで雷鳴も聴こえた。
不安になり、恐らくコハクが着せてくれたであろう白いネグリジェ姿のままベッドから降りて、部屋を出る。
「コー…?」
真っ暗な室内。耳が痛くなるほどの雨。
雷鳴。
――耳を両手で塞ぎながら、軋む床を踏みしめて歩いていると…
何か、違う音…いや、声がした。
一番奥の部屋からだ。
そっと近寄って、そっとノブを回して少しだけ開いて中を覗き込むと…
「え…」
――そこには、
ベッドの上で絡み合うコハクとブレアの姿が――
見えるのは上半身のみで、後は掛け布団で隠れている。
だが、床にはコハクとブレアの服が散らばっていた。
ということは…裸だ。
「なに…してるの…?」
ブレアに覆い被さり、口角を上げて笑っているコハク。
シーツをぎゅっと握りしめて、何かに必死に耐えているような表情を見せているブレア。
…コハクの裸なんか、今まで1度も見たことがない。
いつも身体はマントに覆われていて、時々風が吹いて見えるその身体は…細かった。
それくらいの印象しかないのに、今は均整の取れた細い身体を晒して、ブレアが悲鳴のような声を上げていた。
後ずさりをすると、どんと誰かにぶつかって両手で口を覆いながら振り返ると…
「あんなの見ちゃ駄目だ」
「リロイ…」
金色の瞳に浮かんでいる色は険しく、鎧を脱いだ細い腕が背中を抱いてコハクがいる部屋から遠ざけようとする。
「コーは…何してるの…?」
「…知らなくていい。あんなのまだラスには早いから」
「…リロイ、寂しいし怖いから一緒に寝て?」
「え…」
ぎゅっと抱き着くと、最初は棒立ち状態だったリロイの腕が身体に回ってきて、抱きしめてくれた。
「背…高くなったね」
リロイの腕が震えた。