魔王と王女の物語
夜明け前、コハクがラスの元に戻ってきた時…
「…何してんだよ…」
ラスのベッドで、ラスはリロイに腕枕をされて、抱き着いて…
すやすやと眠っていた。
その光景はコハクを最高潮に苛立たせて、傍らに立つと、ラスの肩を揺する。
「おいチビ、チビ…」
「ん…リロイ…」
――呼ばれた名が違う。
また無意識にリロイがラスを抱き込んで、まるで恋人同士のように見えて…
リロイの側に回り込むと、ベッドから床に蹴落とした。
「つ…っ」
「てめえ何してんだよ。ふざけんなよ」
一瞬にして覚醒したリロイは優越感たっぷりに鼻で笑った。
「お前が昨晩あの魔女とセ……ごほん、あの魔女とやってたこと、ラスは知ってるぞ」
「!」
「雷が怖いからってお前を捜してたら見てしまったんだ」
みるみる顔色が変わっていくコハクからはいつもの自信たっぷりの笑みが消えた。
「お前やってることが滅茶苦茶なんだよ。ラスを本当に大切に想ってるなら他の女とセ……なんてできない」
「…小僧に何がわかる。事情ってもんがあんだよ」
まだ気持ちよさそうに眠っているラスの肩をまた揺すって、ようやくそれで目が覚めたラスは…
コハクの姿が目に入ると、いつも挨拶を最初に交わすのに…
布団の中に潜った。
「リロイ…」
「ん、ここに居るよ」
もそ、と手だけが出てきて、リロイが床に座ったまま指を絡めると、さらにコハクが静かに激高する。
「チビ、挨拶は?」
「………おはよ」
「…なんで怒ってるんだよ」
「……別に」
――普段は笑顔を絶やさないのに…無理矢理掛け布団を剥がすと、まん丸になったラスは顔を隠していた。
金の髪が散らばって表情の隠れたラスが自分に不満を持っていることはありありで、
さらにうつ伏せになるとくぐもった声を出した。
「…あっち行ってて。ブレアさんのとこに行ったら?」
「なんでだよ。俺はお前の影だぞ、離れるわけ…」
「夜は居なかったでしょ!…もう知らない!」
またリロイの手を握り、コハクを突き放す。
「…何してんだよ…」
ラスのベッドで、ラスはリロイに腕枕をされて、抱き着いて…
すやすやと眠っていた。
その光景はコハクを最高潮に苛立たせて、傍らに立つと、ラスの肩を揺する。
「おいチビ、チビ…」
「ん…リロイ…」
――呼ばれた名が違う。
また無意識にリロイがラスを抱き込んで、まるで恋人同士のように見えて…
リロイの側に回り込むと、ベッドから床に蹴落とした。
「つ…っ」
「てめえ何してんだよ。ふざけんなよ」
一瞬にして覚醒したリロイは優越感たっぷりに鼻で笑った。
「お前が昨晩あの魔女とセ……ごほん、あの魔女とやってたこと、ラスは知ってるぞ」
「!」
「雷が怖いからってお前を捜してたら見てしまったんだ」
みるみる顔色が変わっていくコハクからはいつもの自信たっぷりの笑みが消えた。
「お前やってることが滅茶苦茶なんだよ。ラスを本当に大切に想ってるなら他の女とセ……なんてできない」
「…小僧に何がわかる。事情ってもんがあんだよ」
まだ気持ちよさそうに眠っているラスの肩をまた揺すって、ようやくそれで目が覚めたラスは…
コハクの姿が目に入ると、いつも挨拶を最初に交わすのに…
布団の中に潜った。
「リロイ…」
「ん、ここに居るよ」
もそ、と手だけが出てきて、リロイが床に座ったまま指を絡めると、さらにコハクが静かに激高する。
「チビ、挨拶は?」
「………おはよ」
「…なんで怒ってるんだよ」
「……別に」
――普段は笑顔を絶やさないのに…無理矢理掛け布団を剥がすと、まん丸になったラスは顔を隠していた。
金の髪が散らばって表情の隠れたラスが自分に不満を持っていることはありありで、
さらにうつ伏せになるとくぐもった声を出した。
「…あっち行ってて。ブレアさんのとこに行ったら?」
「なんでだよ。俺はお前の影だぞ、離れるわけ…」
「夜は居なかったでしょ!…もう知らない!」
またリロイの手を握り、コハクを突き放す。