お姫様だっこ




鉄は黙って聞いてくれた後、話し始めた。





「そっかぁ。智也は馬鹿だなあ…そして美優も」


「うん…」



「そして研も!」


「えっ?」



「だって、研は馬鹿だよ。可愛い大事な彼女を一人残して行くなんて、…なっ?」



少し悲しそうに微笑んであたしを見てきた。






「うぅん…研は正しいよ。だって、あたしがいけなかったんだもん。一番馬鹿なのはあたしだよ」




やばい、また泣きそう。


必死に涙をこらえた。






「いや、一番バカは智也だな。俺の菜帆への気持ちも喋っちゃうし?」



「あ…それは秘密って約束で…それに、あたし本当に誰にも喋ってないから。安心してね?智也は悪くないから責めないでね?」





鉄はマタ優しく微笑む。
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