魔女の悪戯
突然の事に、皆の頭が追いつかない。
「すまない…。
ラミアが納得するまで待つように言ってあったのに。
父上とカルボーロ王の仲の良さは知いるだろう?
今日、お訪ねになったカルボーロ王と父上は早速盛り上がってしまってね。
二人の友好と両国の同盟の証にと、ついさっき、縁談が…」
「なんですって!?
私、絶対嫌だから!!
こんなチビ助!!」
「相っ変わらず失礼な奴だな!
俺だってこんなガサツな女、願い下げだよ!!」
再び言い合う二人。
ラウロ王子と忠純は同時にため息をついた。
「もう決まってしまったんだ…」
なんて言うしかないラウロ王子。
忠純はだんまりを決め込んだ。
このまま出来るだけ関わりたくない忠純だったが、我が儘王女はそれを許してはくれなかった。
「カイル様なんかと結婚するなら、私、レオと結婚すんんだから!!」
王女はそういい放つと、ひざまづいていた忠純の腕に自らのそれを絡めた。
「なっ!!」
突然の事に、忠純の顔は真っ赤。
口をパクパクさせて、何も言え無くなった。
「あっそ!!」
頑固な王子は負けじと言い返す。
ラウロ王子、再びため息。