天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅢ
「啓太との付き合いは、幸福体質少女よりお前の方が長いんだろ?アリスカ」

クシャクシャとアリスカの髪の毛を掻き乱す功刀。

折角整えてきた髪が台無しだ。

「ちったぁ啓太を信用してやれよ。ありゃあお前にゾッコンと見たぜ?そう簡単に心変わりしないほどにな」

高笑いしながら渡り廊下を歩いていく功刀。

乱された髪の毛を整えながら、それでもアリスカは少し笑みを取り戻していた。

そんな彼女に。

「ウチの励ましはいらへんかな?」

琉(りゅう)が声をかける。

相変わらずジ○ンプ右手にコーヒー牛乳のパックを左手に。

全く、何しに学校に来ているのだか分からない格好だ。

「まぁ心配せんでもええで?アリスカ。ウチも功刀と意見は同じやし。ああ見えて啓太も、ちょいちょいウチに相談に来てるんやで?」

「え?啓太が私の事で?」

顔を上げるアリスカに。

「んん?」

琉はニヤニヤしながらアリスカを覗き込む。

「何で『私の事で』って思うてん?」

かぁあぁあぁっ…と赤くなるアリスカ。

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