天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅢ
そんな事を言った瞬間、先程まで泣いていた筈のアリスカの目が据わる。

「啓太に手を出したら…功刀先輩でも許しませんから…」

それはいつもの活発なロシア少女ではなく、ロシア大統領直属エージェントとしての、ある種冷酷な顔だった。

「おーおー、怖ぇ怖ぇ」

カカカッと笑う功刀。

「啓太が絡むと目の色変わるなアリスカ。そんなにアイツはお気に入りか?お?」

「…からかう為に引き止めたんなら教室に行きます…」

ミルクティーのカップを置いて立ち上がろうとするアリスカを。

「ははっ、悪かったって。そんな怒んなよ、気ぃ短ぇなあ」

功刀は笑いながら引き止めた。

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