BLack†NOBLE



「空砲だ。瑠威(るい)そう慌てるな」


 独特のセンテンスで語られる日本語。

 ククッと笑い声をあげた奴は、久々に見る物騒なモノを右手に持っている。

 キャッチを外してマガジンを抜き、スライドを後ろにずらした……


 少し困惑している彼女を抱き締める腕に力が入り、体が小さく震えた。

 カチャ……カシャン……と鉄が合わさる音に全身が総毛立つ。



「柏原の、お知り合い? 日本人よね?」


 スラリとした長身、黒いスーツに黒いロングコート。俺と同じような黒髪が風に揺れ優しい笑みをうかべる綺麗な顔立ちの男。



 そのまま手中のモノに、五発の弾丸を入れていく……


 カシャンという大きな音をさせて、スライドを引くと弾丸が送り込まれる。



 安全装置のレバーが外され、銃口は……


 俺ではなく彼女へ……



 奴の後ろには、数十名の男が犇めいている。

 黒塗りの車が数台見えた。


「瑠威。俺がどれ程おまえに会いたかったか、わかるか?」



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