BLack†NOBLE

 これは彼女の罠なのかもしれない。



「もう絶対に逃げないでよね? 答えは決まってるじゃない。

 何をされても、いつだって柏原を信じてるわ。私も本気よ。

 マフィアの柏原も愛してる。…………できたら、危険な事はして欲しくないけど。ダメ?」


 最後は、小声でゴニョゴニョと口を濁した。


「約束はできないな。……それに本気で手加減できそうにない」


 ランプに照らされ下着姿になった彼女を見下ろす。最高の眺めだ。



「手加減?」



 俺は、最期の優しい執事の顔を取り繕うと下着を歯でくわえた。




「夕食の時に言っただろ? 今まで手加減してきたと、あれは本気だ」


「え? 嫌よ。ニナも呼ぶの?」


「貴女が二人分頑張ってください」





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